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「せーごせーご」
背後からちょんちょんと肩を叩かれる。
この呼び方はワン子だな。
「ん、何だ?」
振り返るとそこにはメイド姿のワン子がいた。
何故メイド姿なのかと言えばコイツは大のコスプレ好きだったりする。
この部屋の隅にはクローゼットが備わっているのだが、俺がそれに気付いた時には既に大量の衣装が収納されていた。
全部で百着以上はあるらしいのだが、種類はその約五分の一とワン子は言っている。
種類が少ないのは同じ衣装を人数分、しかも、ちゃんと適したサイズがあるという事だからだ。
「新しい衣装を買ったのだが、それを見てくれないかワン?」
「良いけど……何で今、メイドなの?」
「これを着てから思い出したからワン」
あぁ、それなら納得。
「ふぅん、分かった。んじゃ、ちょっと外に出ておくわ」
「期待して待ってろワン」
「はいはい」
俺は読んでいた本を持って一旦部室を退室する。
そして続きを読み始めるのだった。
数ページ読むと中からワン子の声がした。
それを聞いた俺は何気なく扉を開けて目の前の光景を見るのだった。
………………。
見た瞬間固まったさ。
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