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「はふぅ……せーちゃんって暖かいね……」
陽射しの当たる位置と膝枕のせいかキリカは少しウトウトしている。
段々目がトロンとしてきて小さな欠伸を何回かしているのだ。
眠たくなったのか。
「ここで寝たら腰痛めるぞ?」
「んー、分かってるよ……けど眠いんだ……」
目をパッチリ開けるのも辛くなってきたのかキリカの瞳はほとんど閉じていた。
そして、本格的に寝始めようとしている。
「せーちゃんに……膝枕されるの……」
そのままスゥスゥと規則正しい呼吸音だけしか聞こえなくなった。
……寝ちまったか。
まったく、世話がかかる子供みたいだな。
そんな事より――。
「雅さん、一つ質問良いですか?」
「はい、何でしょう?」
「何でキリカはこんなに俺にベタベタとくっつきたがるんですか?」
そう、これは初対面の時からずっと気になっていたのだ。
今までキリカは誰かと行動していて聞き出せずにいた。
寝てる今がチャンスと思ってこんな質問をしたのだ。
「惚れてるからですよ」
「惚れ……って、何で俺に?」
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