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「そうだな!ここは一発、筋トレに励むとするか!」
ブレザーの袖を捲ってやる気を現す水留。
華奢な腕のどこからパワーが溢れてくるのか気になる。
その水留は何故か部屋にあったダンベル(二十キロ)を持ち上げて筋トレをし始めていた。
「……どっからあんなパワーが出て来るの?」
「水留ちゃんは元々あんな力ありませんでしたよ」
元々無かった?
どういう事だ?
「雅さん、どういう意味ですか?」
「水留ちゃんは異能に気付く前まではかなり非力でした。しかし、気付いてからはあんな怪力を持ったんです」
成る程、つまり水留の異能は常時働いているのか。
あのオーラが出た時が本領発揮時で普段は極僅かの力しか出ていないのか。
極僅かでもこれだとフルパワーだとどうなるのだろう。
………………。
想像するのを止めよう。
したらしたで地球を真っ二つにしている水留が目に浮かんだ。
そんな想像を掻き消そうとしていると、誰かが乱暴にドアを開けて入って来る。
見ると、男女二人の生徒だった。
「『ぶっと部』勝負だ!」
………………。
勝負?
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