に、せーちゃんコイツら誰?

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これが彼女の歌、か。 このクソ広い学園中に響いているんじゃないかって思える。 誰もがこの声に耳を傾け、やっている事を放棄してまっているのじゃないかと思う。 現に俺もメンバー探しを忘れていたのだから。 やがて彼女の歌が終わると、スラスラと何か書き始める。 〈これ、私のお気に入り。のだてくんセンス分かってる〉 「あ、そうだったんだ?タイトルが気になったから選んだだけなんだけど」 〈そうだとしてもセンスがある〉 「そっ、そうか……けど、かなり上手いんだな」 そこまでベタ褒めされるとなんだか照れるな。 〈ありがとう。そういや、のだてくんは何故ここに?〉 ……あぁ、忘れてた。 確か、メンバー探しに疲れてここに来たんだっけ。 「いやさ、実は明日生徒会とドッジボール対決するんだけど、そのメンバー探しをしていたんだよね」 そう告げると、嵯峨根さんの表情が変わった。 〈生徒会……?また何で生徒会なんかと?〉 「俺達の部活、『ぶっと部』の活動内容が認められないからだって」 〈……成る程、強行派な副会長の仕業か〉 何で副会長だと分かったんだ? もしかして知り合いなのか?
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