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「そうですか……」
「はい♪今から彼がどんな無様な姿を私の目の前で晒すのか楽しみで楽しみで……♪」
うっとりと、頬を紅く染めゾクゾクと身体を震わせている会長。
今日解ったこと。
会長はどうやらかなりのドSらしい。
刃向かうような真似をしないようにしよう。
「そうですか……」
「はい、ところで私の妹知りませんか?」
「妹、ですか?」
「はい、このチームの人数調整で来ているんですが……」
辺りを見回すが、それらしい人物は見当たらない。
……いや、いた。
動物と戯れている水留やキリカ、ワン子達の中に一人見た事がない奴がいる。
会長とは違い、白髪のサイドテールで見た目が中学生な存在がそこにいた。
水留達に融け込んでいるのか、水留達は一切気にしておらず、むしろ仲良く戯れている、そんな気がする。
「ひょっとしてあの子ですか?」
「えぇと、はい、間違いないです。まったく、どうしてあの子はああも順応性が高いんでしょう?」
確かに、初見の俺でもそう思える位に高い。
会長はその子のもとへ向かい、襟元を掴む。
「こら愛希(あき)!勝手にウロウロしないで下さい!」
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