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あたしはいったん停止した。そして深呼吸。
目を上げると人の影が。
健太くんがいつの間にかあたしの目の前にいた。
「(゚Д゚)←※亜希」
「そんなに驚いてくれるとは(笑)あ、あらためまして坂田健太です。よろしく」
そう言った人は、顔写真よりはるかにカッコイい痩身の人だった。
あたしはしばらく固まって、健太くんをまじまじと見つめてしまっていた。
少し茶色がかった髪、少しつり目気味の黒目、少しはにかんだ口元。
どう見たって年上には見えないってことは秘密。
そこまで観察し終えたところで健太くんが口を開いた。
「亜希?固まりすぎやないか?」
その言葉でやっと我にかえる。
「あ、ごめん!
あたしもあらためまして。川野亜希です。よろしくお願いします。」
「こちらこそ^^遠いとこお疲れ様。少し歩くけど大丈夫?」
「うん、大丈夫。映画観に行くんだよね?」
「そうそう。んじゃレッツゴーや」
そう言って健太くんは、あたしに歩調を合わせて歩き出した。
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