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僕達は今、カオスの中に足を踏み入れようとしている。どうしようもなく混沌としていて、たった一人や二人、特に僕のようなちっぽけな人間には、どう足掻こうとどうすることもできない。
そんなカオスを解決するのは政治屋の仕事であり、僕たちには関係のない話だ。僕たちはそのことについて感知しない。そんなことは僕たちの仕事には求められていないし、わざわざ考えていたら身が持たない。
ただひたすらに与えられた任務をこなすだけだ。
とはいえ、全くの無知、というわけでも無い。
毎日、産業経済新聞は読むし、朝からやかましくTV上で騒ぎ立てるめざましテレビも観ている。
とはいえ、それはプライベートでの話しだ。少なくとも、これからはそんな事は考えなくても良いだろう。
僕たちは現在、大空を翔ぶ巨大な母鳥の腹に抱えられている。鳥というよりも鉄の棺桶と言ったほうがより事実に即しているかもしれない。
事実として、棺桶と呼ぶに相応しい。このC-3は、快適性という言葉とは南極と北極並みに対極にある。
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