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兼ねてから引き摺り回してきた無常観が、ズタズタのボロボロになって跡形を失くしたのでした。 それは無情に無常な感情に、自分自身までもが裏打ちされた現在。 絶対不変のアイデンティティーはポジティブな悲観主義者であって、 ペシミスティックな楽天家である事が私を構成した基盤、矛盾にしかない完全を掴もうと。 分解出来ても実数解じゃつまらない、重解にもない、解無い中に有る虚数解を確とこの目で確かめてみたい。 きっとアイが有るはずだけど、それは目に見えないけれど、あると信じて世界を定義すれば、見えないものも見えてくるのでしょうか。 世界を拡張したがる狭所恐怖症の脳味噌モニター、際限無く隅々まで速やかに映し出し保存は続く。 個人主義的な宗教論を誰に振り翳す訳でもなく、内心の精神の改新に必要だった刀を抜く。 鍛錬不足が鍛練不測の事態へと陥らぬ様、熱しては打て、と肝に銘ずる。 ジレンマ揺れ動く摩擦熱で全部溶けてしまいました。 さよなら、鉄の鎧も溶けておじゃん。 素っ裸で乗り込む先は氷か炎か。 この身体の奥しまい込んだ心が癒えない、なんて言えない。 君の手で強引にでも抉じ開けて欲しい、涙で錆び付いた鍵穴。 自分を監禁した自分は過去に置き去ったまま進んできた、不可逆の道程。 追い付けない程のスピードで行き急ぎ息継ぎ生き続けてきた反動。 孤独な鼓動を軌道に打ち込んで行く、唯一の常住。
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