ＤＪ姫と奴隷のポチの物語

ポチとの出会い

『今度からＤＪとして入ってもらうから教えてやって』

ＤＪブースに居るあたしのところへ来たオーナーが言った。

後ろに男が立っている。

こいつの存在は一時間ほど前から認識していた。

オーナーとともにソファーに腰かけ
表情をほとんど変えず
ときおりチラっと

ブースの方を見てきた。

『ジャンルHouseだそうだけど、Ｒ＆Ｂでやってもらうから』

ここの店は基本的に流す曲は
Ｒ＆ＢやDISCOと決まっていた。

『え、Houseなの？』
あたしが聞いた

その男は
『Ｒ＆ＢはやったことないけどＣＤは借りて持ってきました。今日はとりあえず練習で。』

顔色が変わらないヤツ…

嫌な感じ。

それが最初の印象だった。