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ケーキのお誘いはもちろんOKなのだけど…
「あ…明里ちゃ…」
いっぱいに広げた明里ちゃんの手が、他の生徒の行く手を邪魔していた。
ちょっと迷惑そうな顔をする生徒の中に、1人、睨みをきかせている人がいた。
すごい、オーラだ。
…オーラというか、なにか黒いものがもやもやとその人の周りに渦巻いているような…
「ん?どしたの?ミミコ。」
あまりのオーラに硬直しているあたしに気づいて、明里ちゃんはあたしの目線を追った。
目線の先には、ほかの生徒より一際背が高く、瞳の鋭い、男の人が…
「あ!!みわっちじゃん。」
明里ちゃんは黒く渦巻く、彼を指差して、言った。
「どしたの?顔怖いよ。」
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