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ル「………。
嘗<かつ>て…。
ソウル・ソサエティで『尖兵計画<スピアヘッド>』という計画が持ち上がったことがあった」
一「スピアヘッド…?」
ル「ああ。
死んで魂の抜けた人間の体に戦闘に特化された魂を注入し、それをそのまま対虚用の尖兵<せんぺい>として使おうというロクでもない計画だ」
一「な…」
ル「その時開発された注入することによってその肉体の一部を超人的に強化できるよう設計された戦闘用擬似魂魄<せんとうようぎじこんぱく>…。
それが『改造魂魄<モッド・ソウル>』だ。
奴は見たところ下肢<かし>の機能を特化させた『下部強化型<アンダーポッド>』というタイプのようだな」
一「じゃあ…。
その計画的に作られた奴が流出したってコトか?」
ル「問題はそこだ。
実は『尖兵計画』は死体を戦わせるという非道さから完全成立前に廃案になっているのだ。
その廃案と同時に開発途中のものも含む全ての『改造魂魄』の破棄命令が出されたのだが…。
どこに紛れていたのかまだ現存するものがあったとは…」
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