×メモリーズ・イン・ザ・レイン×

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(あっ) バシャッと水をかけられた。 母《あらあら。 悪いトラックね。 大丈夫? 一護。 ゴメンね。 ホラ、交代しよ。 お母さんが道路側歩くよ》 一《いいの。 オレこっち! オレ雨ガッパ着てるからヘーキだもん!》 一護当時9歳 6月17日 雨 (今みたいのから母ちゃん守るんだから!) 母《あら。 頼もしい。 でもダーメ! 組手でたつきちゃんに1回も勝てないうちは道路側は任せられません!》 そう言いながら一護の顔をハンカチで拭く。 (こ…っ。ほふぁいあみっほんほっはぅ!) (あらあら何言ってるのかわかんないわ) (こないだ1本とったよっ!) 母《はい。 キレイになった。 さ。 行こ!》 くしゃっと一護の頭を撫でてまた歩きだす。 おふくろが大好きだった。 俺はおふくろが泣いたり怒ったりする様を一度だって見たことがない。
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