×ザ・シガー・ブルース・ミックス×

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一「…ヤメたんじゃなかったのか? 煙草…。 遊子と夏梨が生まれた時に」 父「…褒められたんだよ。 付き合い初めの頃にな、タバコ吸ってる時の手がカッコいいって。 今にして思えば後にも先にもそれだけだったな。 母さんにルックスを褒められたのは」 一「…………」 父「だから毎年この日だけ吸うことにしてんだ。 あいつの前でな」 一「…………」 父「…………。 んな辛気臭えカオすんな!」 バンッと一護の背中を叩く。 父「元気にしてろッて今言ったばっかじゃねェかよ!!」 一「…なんでだよ…。 なんで…笑ってられんだよ…。 なんで…誰も俺のこと責めないんだよ…! 俺は…何もできなかった…。 できなかったんだ…。 おふくろが死んだ時も…。 …今だって…! どうしてだよ! 誰も俺を責めないんだ! キツいんだよ! いっそメチャクチャに責めてくれりゃ楽なのに…! どうして…」 父「なんでオマエを責めんのよ?」 一「……あ?」
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