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「ちょ、待って!でも、この前……ファミレスではまだ黒田くんのことが好き、って…」
「それは……ライバルって見られても、嫌われても、どんな形でもいいから椎蘭ちゃんに意識してもらいたくて…」
……結構歪んでるんだね。
呆れながら咲蘭ちゃんを見ていると、いつの間にかいなくなっていた大和の代わりに鳴海くんが来た。
「あ、鳴海くん!」
私が大声で叫ぶと、咲蘭ちゃんはピクッと肩を揺らす。
「…あぁ、瀬戸と……咲蘭?」
「――っ!」
忘れてたっ!
この2人、そういえば元恋人で、鳴海くんは咲蘭ちゃんを嫌ってるんだった!
「……おい、玖嵐。瀬戸にくっついて、今度は何をする気だ?」
は……?
玖嵐?
「っ! 梓くん!本名で呼ばないでって言ってるでしょ!?最低!」
え、咲蘭ちゃんの本名が玖嵐!?
咲蘭=玖嵐(クラン)!?
「うるさい。瀬戸、コイツには気を付けろ」
「やめて!今、やっと告白できたのにそうゆうこと言わないでよ!」
「――…告白?」
鳴海くんの眉間に、これでもかと言うくらいシワが寄る。
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