恋路の行方

7/38
前へ
/423ページ
次へ
そして、次の日から咲蘭ちゃんの猛烈なアタックを受けることとなった。 ――――… ―――… 「椎蘭ちゃん!今日も可愛いね!」 朝早くに私の家まで迎えに来た咲蘭ちゃん……いや、玖嵐くん。 ドアを開けた瞬間、一瞬だけ息が止まった。 思わず「どちら様?」と聞いてしまうくらい。 長い髪はバッサリ切られて少しセットしてある茶髪。 メイクなどされていない、艶々な肌。 制服は男子のブレザーを着ている咲蘭ちゃん。 声も低くなっていて、すごく違和感が満載だ。 「さ、咲蘭ちゃん…?」 「違うよ。俺は玖嵐だ。今日から玖嵐って呼んでくれ」 口調も無理矢理っぽいし…。 咲蘭ちゃんが“俺”って言ってるよ…。 「いやぁ、やっぱり俺って男の姿でもイケメンだなぁ」 確かにすごくイケメン。 イケメンって言うよりは、美男子。
/423ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2526人が本棚に入れています
本棚に追加