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「ゲーム器の没収はしないでおいてやる。だが、瀬戸はHR終わったら理科室な。お説教してやるから」
「えーっ!?」
私と先生と会話にみんなクスクス笑っていて、恥ずかしくなる。
納得いかない顔で椅子に座ると、隣の大和がゲーム器を指差しながら小さい声で話し掛けてくる。
「なぁ、それメグミのだろ?」
「…そうだよ。私、ゲームなんてやらないもん」
「…ということは、メグミに騙されたんだな。お気の毒に」
憐れな視線を向けられムッとした私は、机からはみ出てる大和の脛を力一杯、蹴ってやった。
「ぅぁっ…いってぇぇ!」
脛を押さえて叫ぶ大和を横目に笑う私の頭にバコッと何か硬い物が当たる。
「痛ッ!」
上を見上げると、出席簿を持った水城先生。
また出席簿で叩かれた!
「こら。脛は蹴られると痛いんだぞ」
だから蹴ったんですよ、先生。
「天海くんがうるさかったので、黙らせるには蹴るしかないかな?と思いまして」
「ああ………そうだな」
「何、納得してるんですか!先生!」
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