恋路の行方

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「…こんばんは」 私とパパに向けて会釈し、ゆっくりソファーから立ち上がった先生。 そのままパパの目の前まで行き、真剣な表情で口を開いた。 「初めまして。娘さんのクラスの担任をしている、水城湊です」 「担任…?わざわざ家まで……まさか椎蘭が問題でも…?」 パパは不安そうに顔を歪め、先生を真っ直ぐ見つめている。 「いえ。むしろ真面目で問題などありません」 先生の言葉に、パパは安心したように息を吐き、もう一度先生を見つめた。 「…でしたら、なぜ?」 「…近々、北海道に引っ越すと聞いたので」 パパは私をチラッと見て、「ああ…」と呟く。 「その件について話があって来ました」 「……とにかく、座ってください」 パパは先生の向かいのソファーに腰をかけ、先生にも座るように促した。 先生は無言でソファーに座り、私に隣へ来るように手招きする。 きっと、一緒に説得してくれるのだろう。 私は先生に頷いて隣に座り、パパを見つめる。 ママと泰ちゃんは空気を悟ってか、少し離れた場所でこちらの様子を伺っている。
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