1 死にませんから

10/18
前へ
/48ページ
次へ
なんだこの可愛い服、つかドレスは。しかし、物凄く……小さい。あっさり着れたことが奇跡。鏡を覗いてみた。わあ、かわいい女の子、って… 「だああああっ!!!!」 「どうしたっ!?」 「な、なんでもないです」 言えない。縮んでただけならまだしも、気がついたら黒髪赤メッシュで赤目、の厨二臭い容姿の しかし、かわいいロリ娘になってたなんて言えない!!変態臭い!あれか?容姿は心を写すってか?つか、誰だよこれ。あ、私か。 「き、着替えたのか?」 「はい」 「似合ってる」 「ありがとうございます」 町を歩くとやっぱり人間ではない種族がいた。でも、仲良くやってけるんだ。ネクロスってすごい。 「とりあえず服はそれでいいだろう」 「なんであんなに子供服を?」 「ああ、娘の古着だよ」 「娘さんの?」 「お嬢ちゃんにも似合ってるからな。マリアも喜んでるだろうよ」 「ふふ、光栄です。しかし、周りからはどう思われてるんでしょうね 援交?」 「そりゃないだろ。たぶん、親子だな」 なぜか良さげな服を着てる、オジサン。どこへ行くつもりやら。 「今更だが、俺はグレンってんだ。グレン・R・シュリーマン。お嬢ちゃんの名前は?」 「名前ですか?」 「ああ、名前がわからないと不便だろ?」 なぜだろう、名前が思い出せない。名前、なんだっけ?ケーラーたちの名前はわかるのに、私の名前は何だっけ? 「お嬢ちゃん?」 「あ、あぁ、すみません。私の名前はシンリです。シンリ・H・ブラック」 とりあえずはゲームの主人公に付けていた名前と設定を使う事にした。 「シンリか、良い名前だな」 「ありがとうございます」 偽名だけどね。
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加