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「暗黒騎士か、分が悪いな。今日はひきさがってやろう。おい、お前。気が変わったら来い」
フェルト将軍はどこかへ行ってしまった。
「全く、フェルトさんったら。僕はあまり彼女と戦いたくは無いんですけどね」
その方向を見ながらアルケイン将軍は呟いた。
「あの、アルケイン将軍」
「何だい?」
「ありがとうございます」
ケーラーから降りて頭を下げる。
「気にしなくても良いよ」
「でも、私が死んだくらいで陛下が暴れるのは大袈裟です。買いかぶりすぎですよ」
「そんな事もないよ。陛下はデリケートだからね、せっかく僕を派遣して捕まえたのに君が死んだらショックを受けるよ。それに、君は死なないんだろ?」
「はい」
百年の期限が切れるまで何をされても私達は死なない。数日前にもう一度 集められて神様は私たちにそう言った。それまでは死なない。仮に死ぬとしても、私はこちらの友達を見送ってから逝く。死ぬことと、関係が深い友人へは友愛を。それが、私の決めた平等。
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