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私は本能的に" ここを立ち去らねば! "と思った。ふらふらとおぼつかない足取りで近くにある森林に入り、近くの大木の根元の窪みにできた穴に入り込んだ。小動物のごとく隠れようとしたのだ。ケーラー達もついてくる。
しかし、その考えは軽率だった。こんなところに自然の隠れ家などあるわけがない。
そんな事 かまいもなしに穴に入った私は唖然とした。……何にって?
「おや?珍しいですね、客人なんて」
目の前に変態がいた。初対面で変態なんて失礼かもしれないが、………みなさんに聞きます。今から多数決を取りましょう。
派手なマスカレードを装着した中世ヨーロッパの服を改造したような素敵なファッション、もっこりタイツではないものの派手なスカーフに これまた派手な衣装 かたちんばの靴に長さの揃わないズボン、穴の中の棚と瓶、ワイングラスに蒼白な顔。そして敬語。
これを変態と言わずになんと表現したら良いでしょうか?紳士?変態と言う名の紳士ですか?
どこかで見たことが容姿だが、そんなことはどうでも良い。この変態をどうしよう。
私は全力で逃げるコマンドを選択して、走……ろうとした。だってね、走ろうにも肩に青白い手があるんですよ?なにこのホラー。
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