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梅雨と言えば? そう聞かれたら、私はこう答える。うるさい。とにかく土砂降りが嫌いだ。耳障りで耳障りで仕方ない。
「まあ、ゲームしてたらわかんなくなっちゃうけどね!」
私は今、大好きなRPGを仕事帰りにやりこんでいる。特に、部長に虐められた日は帰って御飯も食べずに二次元の画面とにらめっこ。
「八時半かぁ。仕方ないな。由希都に頼るか」
私はケータイを開き、物部由希都【モノノベ ユキト】と言う名前で通話する。
「由希都? お腹空いた!」
これが私の日常。つまらなく、酷く息苦しい。何をしたら変えられるのだろうか?
「ふむ、このキャラのジョブはステータス的に剣士にチェンジかな? てゆうか、賢さ低くて今まで魔法使いなのが謎だね」
そう、これが私の日常なのだ。
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