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私は先生に連れられて、教室に向かった。
歩いていくたび、景色が変わっていく。
廊下の窓からは青空が見えて、白い雲が浮かんでいる。
ゆっくりと時間が過ぎる。朝の匂いがする。
今日みたいないい天気の日に屋上に行くのが私の夢。
いつか行けるといいなー
色々なことを考えてたら、急に先生の足が止まった。
「ここがA組だよ。」
教室の中を覗いた。
一年間このクラスで生活していくんだね。
緊張するなあ。
私の席は窓側の後ろから3番目。
外が見えるってだけでワクワクしてくる。
「ねぇ!」
前の席の女の子が後ろを向いて声を掛けてきた。
「あたし、杏‘あん’。はじめまして!」
第一印象は可愛くて明るくてモテそうな子だな、と思った。
私も、こんなふうになりたい。
「よろしくね。」
昔から人見知りだから話すだけでも緊張していた。
「名前は-?」
あ。 名前言い忘れてた。。
やっちゃったよー。。
恥ずかしい…
「りなです。桜木りなっていいます!」
「りなちゃんって可愛いねっ♪」
女の子らしい高い声は、誰が聞いてもスキになってしまいそうだ。
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