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翌日。
今日も菜々と2人で登校した。
菜々は新しいクラスに満足しているようで楽しそうにしていた。
「ほんと最高っ♪新学期が楽しみだな~」
「りなは最悪だよー。だって初日から失敗ばかり…。みんなに笑われちゃうよー。」
「そんなことないって!りなのそういうところ、菜々はスキだけどっ」
「もうっ、からかわないでよー。」
昨日と同じ道を歩いていく。
いつもと変わらない、私がスキな青空と雲。
目の前に見える学校だけは今までと違う。
学校に着くと、隣の席の男の子‘ゆうくん’がいた。
「りな?どうかした?」
菜々には、私の様子がおかしいことをすぐに見抜かれた。
だから、首を横に振った。
雄くんに気付かれないように、教室に行こう。
でも、
「りなちゃん、おはよう☆」
笑顔で声を掛けられて、思わずビクッと反応してしまった。
「教室まで一緒に行こう☆」
そんなに爽やかな笑顔で言われたら断れないよ。
「うん。」
((答えちゃった…
隣には、雄くんがいる
まさか一緒に廊下を歩くなんて考えてもいなかった
一緒に歩いていて分かったけど、何だかイイ香りがする
何の香りだろう?
みかん-?
いちご-?
グレープフルーツ-?
柑橘系のような
甘酸っぱい香りがする
「りなちゃんって、何でこの学校に来たの?」
「す、スカウトです…」
「へぇ~。やるねぇ~」
「いや…私は… あの…」
「自分に自信もったら?十分可愛いんだから。」
「…」
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