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急いで悲鳴が聞こえた場所へと向かう
すると、いつもよりも己の身体が軽く感じる
まさか、これが祐也の言ってた『身体能力強化』って奴なのか?そういえば、先程の悲鳴もこうして走って向かってみると遠い場所から聞こえてきたな……
ま、速く走れるのも聴覚が鋭くなっているのも助かるし、幸運だな
そんなことを考えていると、またしても女の子の声が聞こえてきた
たが、今度聞こえてきたのは悲鳴ではなく、無理矢理絞り出したような震えた声。余程怯えているのだろう
そして、その声と重なるように「グルルルル……ッ!」という獣の唸り声も聞こえてきた
(近い……!後少しだ、頼む、間に合え!)
俺は更にスピードを上げた
そして遂に俺は、恐らく毛色の違う二つの声の主がいるであろう、開けた空き地きに飛び込んでいった
何故か身体強化されている身体で、
全速力で、
ブレーキも掛けずに
ドゴォンッ!!
「グギャアッ!?」
そして俺は、空き地にいた体長三メートル程もある狼のような姿をした獣に思いっきり突っ込んでしまった
張本人の俺も意図していなかった激しい体当たりをくらい、獣は吹き飛んだ
……大樹を数本巻き込みながら
どんだけぶっ飛んでんだよっ!
あまりの吹っ飛びように、思わずツッこんでしまった
……いや、まぁ俺がやったんだけどな?
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