なんでだよ

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風が桜の花弁を、ヒラヒラ、ヒラヒラと舞わせ、戯れている 俺の現在地は、三十メートル程続く桜並木の数歩手前。親友の神木朔夜(かみき さくや)の隣をのんびりと歩いている ここで、朔夜の事を少し説明しよう。身長は、俺よりも頭一つ分高い百八十八センチメートル。一見華奢に見えるが必要な筋肉が付いた、所謂細マッチョと言われる体型だ それだけでも充分羨ましいのにそれに加え、少し長めでサラサラの金髪に近い茶髪に、切れ長の透き通るような銀灰色の瞳の神並みの美形に頭脳明晰、運動神経抜群というフルオプション その上、超絶良い性格をしてる つまり、こいつはリア充でフラグメイカー、歩くフラグ乱設機である 今迄に異性と付き合ったことはないが、中学時代では先輩から後輩まで恐らくその内の9割以上が告白しただろう こいつはそんな奴なのだ そして、こんなリア充野郎の唯一無二の親友をやっている俺、如月祐也(きさらぎ ゆうや)はというと… 身長は百六十九センチメートル。筋肉質ではない痩身、黒髪黒目で平凡中の平凡顔 よく小説等で、本人はフツメンと言い張り、イケメン死すべきっ!とか言ってるが実は本人は超絶イケメンでした、というパターンが有るが俺の場合は悲しいかな、自他共に認める本当に只のフツメンだ
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