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アクシデントはあったものの無事に帰ってこれた。
門番のおっちゃん(自称お兄さん)と一言二言交わしてバカでかい門を潜る。
相変わらず中世でヨーロピアンな雰囲気の街をまっすぐ進み、俺達はギルドを目指す。
シルが腰に括りつけている袋には依頼の品がたっぷりと入っている。
ギルドに提出すれば報酬Getだぜ!なわけだ。
「お、おい見ろよ」
「うわっ、なんだアレ」
歩く途中似たような台詞がヒソヒソ聞こえてくる。
中には露骨に指まで差してくる奴までいる。
人を指差しちゃダメってお母さんに教わらなかったのか?
……まぁ注目される原因は分かってるんだけどね。
それは俺の担いでいる袋だ。
この袋はヒーラ草の入ったシルの袋と同じ、ギルドで俺に支給された分だ。
ただシルとはサイズが全く違う。
象でも入ってんの!?ってくらいでかい。
実際の中身はシルの食べ残し、つまりはキマイラの骨や皮なんかだ。
シル曰く、いい装備の素材になるらしい。
もちろん俺やシルにはいらないから売却目的だ。
それにしてもこの袋、受付のお姉さんが入れるものに応じてサイズ変わる的なことを言っていたがここまでとは……
いったい何でできてんだろ?
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