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別に気付いて欲しいわけでもないが……
何話してるかは知らんが、とにかく俺らには関係ないことだ。
俺達は当初の目的を果たすためにカウンターへ向かう。
偶然、依頼を請けた時と同じ受付のお姉さんのカウンターが空いていたのでそこへ行った。。
「依頼の薬草採ってきました」
そう言うとシルは腰からヒーラ草の入った袋をカウンターに置く。
書類に目を通していたお姉さんはそれに反応して顔をあげた。
俺達に気付くと顔がぱっと明るくなり、何故か安堵したように息を吐く。
「お疲れ様です!」
それだけ言うとお姉さんはいそいそと提出した袋の中身を確認して奥に設置されたボックスに収納した。
そして代わりに隣接しておかれた金庫から布袋を取り出して持ってきた。
「依頼達成です。こちらが約束の報酬になります」
「どうも!」
お礼を言って手渡された布袋を受け取るとズシッとした硬貨の感触が手にのしかかる。
うん、初めてバイト代貰った時思い出すなぁ……
ジーンとした感動を味わっているとお姉さんが話しかけてきた。
「本当に無事で良かったですね!正直、知らせが入った時にはもうダメかと思いましたよ」
……およ?
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