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「いい反応ですね。分かりますよ、なんたってキマイラは数少ないランクSですからね。怖がるのは無理ないです」
俺の引き攣った顔を恐怖からくるものと解釈したのかお姉さんはしきりに頷く。
てかランクSって1番強いグループだよな……
そんなの倒しちゃったってことはもしかして俺ヒーローじゃね?
うは!
「でも安心して下さい!我がギルドのAランカー、それに王国騎士団精鋭の方々が討伐に行きますから!」
首を回すと酒場にはまだ騒いでるおっさんと作戦会議に余念がない人達が見える。
……あれがトップクラスの集まり?
騎士の人はともかくとして。
「皆さん、特にギルド員は見ての通り気合い入ってますよ~。何といってもキマイラですからね!勝てば英雄です!」
討伐は名誉なのか。
あと素材も貴重らしいし。
強い魔物は畏怖の対象であるのと同時に英雄の証になるっぽいな。うん。
「それにギルド総出で準備もしましたし、必ず勝ってくれます!」
「あ、あはは……」
確かに酒場には色々と武器なんかが詰まった木箱が並べられてる。
お姉さん、そんなキラキラした目しないで下さい……
どうしよう、キマイラの素材売りにきたなんて言える空気じゃない……
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