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「黒髪の男……?」
「もう一人は銀髪の少女……」
今の放送を聴いて周りの人達が内容を反芻する。
バッ
そして合わせたようなタイミングで全員がこちらに視線を向ける。
何かあるのかと思って後ろを振り返っても、いるのはカウンターのベッキーさんだけ。
俺の隣にもシルしかいない。
…………あれ?
名前の由来にしたようにシルの髪はプラチナブロンドとでもいうのか、綺麗な銀色をしている。
対して俺は純日本人、髪も瞳も真っ黒クロスケでておいで。
捜索対象:黒髪黒眼の青年
銀髪蒼眼の少女
ポクポクポク ちーん
もしかしなくても、俺ら?
「どうやら貴方達のことのようだな」
鎧の騎士がそう言って前に出る。
それに伴って騎士団の皆様一歩前進。
「王城まで同行を願おうか」
あうあう。
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