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……もういいや。
半ばやけくそ気味にコニス隊長を見る。
近づいたことで目の前にはルビーの瞳が二つ。
それは本物の宝石に引けをとらない光を宿している。
ぶっちゃけ綺麗です。はい。
ポゥ……
……え?目が光っ……た?
さっき、確かに俺は光を宿しているという表現をした。
けどそれはあくまで比喩でありまして。
目が本当に光ってるって意味じゃあない。
当たり前だが。
だけど今コニス隊長の瞳は光っている。
光が集まっている、のが正しいかな?
……ソーラービームでも撃つ気なんだろうか?
蛍のようにとても淡い光だが、それによって紅い瞳の透明感が増した。
コニス隊長はそんな目で俺を観察するように見つめる。
だが何故だろう。本当に腹の中まで観察されてる気分になってきた。
「はい、もういいわよ~。次はシルちゃんね~」
俺の勝手な妄想とは裏腹に、コニス隊長は威力120の草タイプ技をぶっ放すこともなく、俺の顔から手をを離した。
何なんですか?
この世界じゃ目が光るくらい当たり前なんですか?
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