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ここで王様は甘いなとばかりに笑みを浮かべた。
「大臣、実は先程この街のギルドマスターから書状が届いてな。彼らをギルドのランクSとして承認したという内容だった。彼の人を見る目に間違いはない」
……あのギルドマスター、王様からめっちゃ信頼されとる。
伊達にマスターでヨーダな見た目してないな。
・・
「念のため、コニスに二人を観てもらったがこちらも問題なしだ。コニスの力はお前もよく知る所であろう。問題などない」
それを聞いても大臣のじいさんはまだ何か言いたげだったが、もごもごしただけでそれ以上口を開かなかった。
じいさんが黙るのを見ると王様はまた俺達に話しかける。
「気を悪くしないでくれ。大臣は少々心配が過ぎるだけなのだ」
「気にしていませんのでご安心を」
じいさんの言うことは正論どストライクだし。
「ありがとう。では改めて問おう。
騎士となってこの国に貢献してはくれまいか」
「申し訳ありません。願ってもないお話ですがお断りいたします」
俺は深々と頭を下げる。
大臣の反対押し切ってまで誘ってくれたからに本当に申し訳ない気持ちになる。
俺悪いことしてないけど。
……あーもう日本人だなぁ俺。
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