王様謁見で頑張ろう!

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「奴らを押さえたものの、それまでに襲われた村の民を見つけることはできなんだ。……すでに売られていたのだ」 「奴隷、ということですか?」 王様は重々しく頷くと話を続ける。 「だがこの国では先代の改革によって奴隷の所持、売買が禁止されておる。つまり村人達は国外に運ばれたと推測されたのだが……」 だが? 「尋問した結果、どの盗賊団も村人達を同じ場所へ売っていたことが判明した」 なんだ場所分かってるのか。 場所さえ分かってるなら助けにいけるんじゃないのだろうか。 「足取りは掴めたものの、それが実に厄介な所でな……」 「一体どこに?」 王様は一拍おいて俺の質問に応えた。 「……帝国、ダストリア帝国だ」 え、それってもしかして…… 「そう、今も尚我が国に戦争を仕掛けている帝国だ。連れ去られた村人達は皆帝国の城に運ばれたという」 よりによって戦争真っ只中の相手国かよ……
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