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あれから俺はシルといろいろと話をしている。お互いを知ろう、みたいな?
話してるとシルは、こう、良い言い方をすれば思ったことははっきり言う性格だと分かった。
悪い言い方をすれば遠慮がないわけだが……
ああだこうだしていると、シルが急に真剣な顔をした。
「悲鳴と木が燃える音がします」
「え?」
俺には聞こえなかったが見渡すと遠くにぽつんと村があり、そこから煙が上がっているのが見えた。
「火事だな」
「いえ剣がぶつかり合う独特の金属音もします。盗賊ですね」
なるほど盗賊イベってわけか。
てかシル耳いいね。
「……盗賊相手なら思う存分闘えますね?」
シルはそう言うと意味ありげにニヤッとした。
確かに力を試すにはもってこいかもしれない。
「よし、助けに行くか!」
そして俺は地面を蹴った。
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