10580人が本棚に入れています
本棚に追加
ゴーレム、巨大な土の魔物。
半端な攻撃は弾き返し、痛手を受けても怯まず、主人の命令を忠実に遂行する。
魔法の類は使わないが、それを補って余りある怪力はかなりのもの。
それは騎士が10人がかりでやっと押さえ込める程。
実際に前回の帝国との戦いで、我が軍に甚大な被害をもたらしたのは記憶に新しい。
あの時は騎士団長らがゴーレムを粉砕し、事なきを得たものの本当に危なかった。
そんな怪物が青年たちの前に立ち塞がった。
ゴーレムは形が出来上がると拳を放つ。
彼らはそれを後ろ跳びに避けるが、拳が捉えた地面は見事に穿たれた。
本当なら冷や汗の一つでも流すところだが、青年は少し引き攣った顔をしただけで顔から余裕は消えない。
少女に至っては眉ひとつ動かしていない。
ゴーレム1体に対して人間2人。
普通なら絶望的な状況だが、この2人の様子を見ると大丈夫なのではないかと思えてしまう。
(というより、盗賊団が捕まっているのだから大丈夫だったのは分かってるんだけどね……)
最初のコメントを投稿しよう!