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まぁ、その後はなんということもなく地図の場所にたどり着いた。
途中にまた歌おうとしたら“面倒を増やさないでください“と殴られそうになったことを除けばだけど。
暴力的な娘にお父さんは泣いています。
さてさて、そんなどうでもいいことはほっといて薬草探しだ。
本来の目的だし。
「シル、なんか匂う?」
「私は犬かなんかですか?」
不満げながらシルは目を閉じて鼻を利かせる。
あ、ホントにできるのね?
「資料通り、ツンとした臭いが辺りからしますね
でも臭いはまとまってはいないようです」
この辺に生えてるのは間違さそうだが群生はしてないのか。面倒くさ。
手分けして探したほうがよさ気だな。
近くにあった中で一番大きい木の表面にナイフで×印をつける。
これ、盗賊から拝借したやつね。
「俺あっち探すからお前あっちお願い。あとでこの木に集合ね?」
「はい」
俺達は別々の方向へ向かう。
シルなら間違っても危険は目には合わないだろうし。
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