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俺はキマイラを飛び越え、着地する。
俺に攻撃を空かされたキマイラは、俺の代わりに俺がが立っていた場所の近くに生えていた木に食らいついていた。
噛み付かれた木は大人が腕を広げても回しきれない程の太さがある。
しかしそれはライオンの一噛みで簡単にへし折られてしまった。
小枝かっての。
あ、それとは違うけどチョコの『小枝』っておいしいよね?
俺的には『きのこの山』くらい好きだ。
え、『たけのこの里』?なにそれおいしいの?
グルルルル……
いらんことを考えているうちにキマイラは俺の方を振り返り、口に入った木っ端を吐き出す。
ライオンの顔だけでなく、山羊の顔にも草食動物とは思えない形相が浮かぶ。
恐ェ……
ライオンの首が威嚇するように唸る間、山羊の頭はその白い首を反らせて大きく息を吸った。
その口からはチラチラと炎が漏れ……
……炎?
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