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ライオンと山羊、二つの頭を交互に使って俺の逃げ道を無くすように器用に噛み付きを繰り出してくる。
この無限ループを繰り返していても埒があかない。
だが疲れも出る。
攻められてる分こっちが不利だ。
ガチン!!
「よっと、……これでも食らえ!」
隙をつくろうと噛み付きを避けざまにキマイラの目を狙って土を蹴る。
が、キマイラはバックジャンプ一つでそれを回避。
本当にむかつくくらい機敏な野郎だな……
ま、目は潰せなかったけど距離はとれたから結果オーライかな?
でもまた火吐くよな。
「メ゛エェェェェ」
そら来た。
野太い鳴き声をあげると、山羊は大きく息を吸う。
間もなくまた喉を膨らませて炎を吐き出すだろう。
その間山羊の首は隙だらけだがライオンの首が俺を警戒していて目を光らせている。
これじゃ攻撃しに行っても避けられるのがオチか……
…………ん?
・・・・・・
あ、当たらないなら当てて貰えばいいんだ。
そうだそうだ。
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