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「あ、謙也さん…。不動峰と青学のお出でっすわ。」
「なぁなぁ、マムシ!アイツは何処なんだよ!!!」
「マムシって言うな!アイツか………分らねぇよ…。連絡も何も無ぇし。」
左目が隠れる程前髪を伸ばしている二年・神尾アキラ
緑に白い模様のバンダナと人を射抜く程の鋭い目付きがトレードマークの二年・海堂薫。
神尾は東京・「不動峰」の出身で、海堂は東京・「青春学園」の出身。
「楽しみですね。宍戸さん。」
「ふっ、まぁな。」
「………アイツはいねぇみたいだな…。」
「アイツって誰の事や?跡部。」
「侑士、アイツって言ったらアイツだろ。」
「まだ分からないんですか?向日さんでも分っているのに…。」
「手塚の事か?」
忍足の返答に、氷帝メンバーはコントのようにズルッとコケた。
「何で俺様が手塚を探さなきゃならねぇんだよ。」
「なら誰の事や?」
「謙也さんの従兄弟さんってアホッスね…。」
「侑士…。アイツゆーたら、青学のルーキーの事やろ。」
「越前の事かいな!なら名前で言えばええやろ!」
『逆ギレ…。』
越前…越前リョーマは青学のスーパールーキーで、青学を全国制覇に導いたと言っても良いだろう。その後は日本とアメリカを行ったり来たりしている。
けれど、リョーマが中学三年の時は日本に来ていない。
何故なら、グランドスラムに出場していたからだ。
真っ直ぐ未来を見据えている大きな瞳は誰もが魅了される。
氷帝メンバーもその中に入っていたりする。
中学の時は学校が別なので会える時間が限られていた。
その為、跡部を筆頭に氷帝メンバーは青学や、その他の他校生以上にアプローチをし漸く「恋人」と呼べる立場を手にした。
因みに、氷帝以外にも、不動峰の神尾と青学の海堂も同じ立場だったりする。
初めの内、リョーマもこんなに「恋人」がいてもいいのか?と思っていて、付き合うのをやっぱり止めようと決心したが、跡部達の「リョーマが手に入るなら好きな奴が何人いても構わない。リョーマを手放したくない。」この言葉を聞いてリョーマは跡部達との恋人関係を受け入れた。
跡部達がリョーマの事が好きなように、リョーマも跡部達の事が好きだから…。
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