19人が本棚に入れています
本棚に追加
高1の5月くらいからずっと働きづめの毎日でした。
あらゆるジャンルのバイトに明け暮れていました。
食べ物屋さんから病院の手術室の掃除までバラエティーに富んで、夏休みには奈良の民宿で住み込み、北海道の牧場で住み込み、広島のホテルで住み込み。
数十種類のバイトを転々と移り変わり、とにかくいろんな事をしてみたかった。
「働く」という事に関しての抵抗や悩みはなかった。
17歳で家を出て、3畳のボロアパートで住みだした。
神戸の繁華街だったんだけど、共同トイレに共同キッチン。
もちろん、冷暖房は無く・・・扇風機だけがあった。
部屋の窓を開けたら、隣のビルの壁が触れる距離にあり陽はあたらない。
夜中には、あちらこちらから泣き声や叫び声。
アンダーグラウンドな住処でした。
なぜ17歳で家を出たのかと言うと…オレの育った家は神戸のど真ん中に存在するが、とても狭い所に家族5人が暮らしていた。
いや、8歳くらいまではじいちゃんも生きてたから6人と言うべきだな。
ばあちゃんとじいちゃんが一階に住み、オレと父母兄猫が二階で暮らしていた。
二階は六畳が2部屋とトイレという間取り。
オレのモノなんかは箪笥と棚だけだった。
家に風呂というのが出来たのはオレが小学校の中学年くらいで、それまでは銭湯に通っていた。
うち風呂ができたといっても、一階の押入れをぶち壊して無理矢理造った風呂で、ありえない小ささだった。
最初のコメントを投稿しよう!