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「何の話しやねん!俺にも教えてや~」
「美香とあきら いつの間に内緒の話しで仲良くなってるの?」
中野と真澄は体の前に腕を組んでムクレている。
同じ格好をしている二人を見て美香とあきらは顔を見合せてクスクス笑った。
「友永と小山いる?」
数人の男の子が入ってきた。
友永は自分の席にいた。
(いたんだ…あの人たちまた上級生かな? )
美香はさっき、友永が階段で上級生を頭突きしたことを思いだした。
(そういえば…落っこちた上級生どうなったのかな?抱き抱えられてたけど保健室行ったかな?)
「いたいた!どこのクラスか言わねぇから探したぜ!結局隣の教室かよ!俺ら一組にいれられたわ。」
そう言いながらズカズカと入ってきた。
小山は彼らのほうへ向かったが、友永はそれを眺めているだけだった。
「アイツら連れやねん。小山と友永は仲ええからいっつも一緒や。
小山はそんなことないけど、友永はめったにしゃべらん。
二人ともごっついケンカ強いけど、友永は 別格や! 止めに入らんかったら相手殺しかねん。」
中野は小声で美香に言った。
(だから傷だらけの手してたのかな?でも本当は優しいのかも…)
美香は靴を取ってもらったこと、ロッカーを交換してもらったことを思いだした。
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