3 武士の鑑・斎藤一

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ある日、いつも通り藤田は校内や学校周辺を歩き回り異常がないか見て回っていた。 ・・・この日も別段変わったこともなく、半ば散歩のようになっていた。 しかしどうだろう、人気のない木がたくさんあるところに近づくと何やら『カンッ、カンッ』という音が聞こえてきた。 怪しい奴が侵入でもして何かしているのではないかと一気にそちらに気を配る。 先ほどとは似ても似つかない雰囲気を纏い、元から鋭い眼孔が更に鋭くなる。 このようなことは現役時代からなんら変わりがなく、衰えていないようだ。
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