静かな山

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わたしは、卑しくもトラックの運転手なんて、やらさせていただいているんですが あれは前の会社に居たときの事。 その日は、トラックに乗るようになって 初めての遠出という事もあって、 一人じゃ不安だし友達のY君も丁度休みという事もあって、 一緒について行ってもらったんです。 積み込みも終わり、 さて、そろそろ行こうか。 なんて言いながらトラックのエンジンをかけて出発しまして しばらく友達のあいつはあ~だ。とか この歌手の新曲結構 良いねぇ。 なんて、たわいのない話で盛り上がりつつ走っていた。 丁度I県の山にさしかかった時なんですかね… その時は大分夜が明けてきて すぅーっと 薄い霧がさしかかってきていた。 な~んか回りは山だし気味悪いねぇ~。 なんて話ながら視界が悪いんで ライトを下から上に 切り変えた。 その 瞬間――――。 思わずウッとなった 。 …道の隅に女性が一人立っているんだ。 年の頃で言えば、まだ20代前半。髪が 短く少し幼げなんだ。 そしたらYが、 これってヤバいよなっ。 て言ったんです。
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