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「「ダメ!!!!」」
見事にシンクロした俺と一樹。
当然だ。王道くんが王道じゃなくてどうする!!全然萌えません。
生徒会との絡みを見せろ!!
「うおっ……な、何だよ2人とも…」
俺たちの喧騒に怯む紺野くん。
うん。そんな顔も萌える←
「何でも、だ。君はそのままで良い」
「そうだそうだー」
一樹………お前、何キャラw
「……よく分かんねーけど、まあいいか。どっちにしろ変装はしなきゃなんねぇし」
族関係者だとバレないためか。
すげー良い展開だ。
俺は、気になっていることを聞くことにした。
「それで、紺野くん」
「………ん?」
「君は………この学園の入学試験、全部満点だったか?」
何だそんなことかよ。と思ったあなた!
まだまだ王道が分かってないわよ!←
王道転校生は、満点合格で入る!
これ鉄則ね!
「ああ………そうだけど。簡単だったし……」
キタ――――――!!!
今日だけでどれほどこのキター!ってのを心で叫んだことか。
「マジで!?ここの入学試験すげぇ難しいって有名なのに!?」
一樹は鼻息荒く紺野くんに詰め寄る。
おい。その辺にしとけ。変態そのものじゃないか。
「そ……そうなのか?」
紺野くんはドン引きの様子。
「ほら一樹、紺野くんが引いてるだろう。
すまないな紺野くん。長居させてしまったな」
「いや、いいよ。坂月の本当の姿分かったし。
それと……2人とも、累って呼んでくんねーか?どうもその紺野くんってのは他人行儀で嫌なんだ」
「オッケー♪俺は一樹でいいよ」
「俺も輝で構わない」
すると紺野く……いや、累は満面の笑みを浮かべた。
吐血しそうになった。
「はぁー……まさかここまで王道だとはな!感激だぜ!!」
累が部屋を出ていったあと、一樹は興奮を抑えられない様子で言った。
「ご飯四杯いけるな!」
「ホント萌え提供ありがとうって感じだよ!それに、うざいタイプの宇宙人王道くんじゃなかったし♪」
そう。それは俺も思った。
だって、いるじゃん?
会った奴はみんな友達、名前呼び。自分がすべて正しい……
みたいな王道主人公。
もし紺野くんがあんなタイプだったら、一生関わりたくない。
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