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ピピピッ……ピピピッ……
「………ん……」
朝……か?
耳元で鳴り続ける目覚まし時計を止め、大きな欠伸をひとつ。
時刻は午前5時。
俺は毎朝この時間に起きる。理由は、生徒会の仕事をするためだ。
何で好きでもない奴に尽くしているんだろう……
今さらながらに思う。
でも今日の仕事を今日仕上げなければ、バ会長が煩いんだよな……
ったく、嫌いな親衛隊に仕事を任せるなんて、どういう神経してんだよ。
俺は目を擦りながらリビングへ出た。
「…………ん?」
あれ……。ソファーから何かはみ出てる。
こちらに背を向けたソファーの端から見える赤色の何か。
気になった俺は、そろそろと覗き込んだ。
「………………!!!!」
思わず大きな声を出しそうになり、慌てて口を塞ぐ。
びっくりした………!!
ソファーには、人が寝転がっていたのだった。
どうやら寝ているようだ。
赤色のなにかと思われたものは、髪の毛。
真っ赤な髪に大量のピアス。
寝顔にはたくさんの傷痕。古いものから新しいものまである。
口元には血がにじんでいた。
一言で言うならば、不良。寝ていてもおっかない。
もしかしてこいつ……俺の同室者…?
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