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いかんいかん。
まずはこいつの着替えだ。風邪でもひかれたら後味わりぃからな。
「………会長ー…」
「何だ」
「眠いです」
山田は眠そうに目を擦り、欠伸をする。
「駄目だ。まだ着替えてねぇだろ」
「自分でちゃっちゃと着替えるから…会長出てってください」
鬱陶しそうに手で俺を払う仕草をしてもう一度欠伸をした。
「うっせぇ。ほら、脱がすぞ」
「ん…?いや、何だか遠慮した方が良いような気がするんですけど…」
山田は何か忘れているような、でもそれが何なのか分からない…と意味不明なことを言っている。
「ごちゃごちゃ言ってねぇで、大人しくしてろ」
うとうとする山田を尻目にボタンを外していく。
胸元に到達したとき、何だか白いものが見えた。
「ん………?何だこれ…」
下着かと思ったが、どうも違う。
「―――――これは…!!」
ボタンを全て開け終え、俺は目を疑った。
まさか。
いやでも、さすがにそんなことは…
「山田……テメェもしかして…」
信じられず、俺は山田の方を見ることができない。
でも、これは紛いもなく。
「女………なの、か?」
サラシを巻いているのではないだろうか。
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