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寒い。
寒すぎてどうにかなりそうだ。
校門の前で生徒がいない時間まで待ち続ける俺。
…誰を待ってるか?
「りょー!!」
俺の名前を叫びながら走ってくる女。
湊 綾子。
俺の幼なじみの女。
そして
…俺がずっと好きな女。
「遅ぇんだよ!!さみぃ…」
ずれたマフラーを直しながら呟く。
「しょうがないじゃん!追試だったんだもん…待たなくてよかったのにー」
口を尖らせながら綾子のいう言葉に俺は無性に恥ずかしくなった。
これじゃあまるで俺が綾子を好きで待ってるみたいじゃねぇか…
いや…そうだけど…
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