chapter 1

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──ザワザワと、教室で生徒が賑わう放課後。 「…甘い」 そんな時間に、私は1人、顔を歪めていた。 やっぱり甘かったソレを、沙織(さおり)に押し付ける。 「えー、美味しいって!」 沙織はそう言って、私が押し付けたソレを、口に入れた。 茶色い、ソレ。 私はどうしても好きにはなれない、ソレ。 未だ口の中に残るこの甘さを、好きにはなれない。
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