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「ぱぁぱっ!」
「おっ!ただいま♪」
仕事帰りの俺に、満面の笑みで勢いよく飛びついてくる姫。
この姫の笑顔、通称"姫スマイル"(そのまんま東国原)こそ何よりの癒しである。
俺はそんな飛びついてくる姫を、いつも勢いの流れに乗せて「ほれ~~~!」と抱き上げる。
今日もいつもの様に姫を抱き上げた。
「ほぉ」
が、次の瞬間
ゴスッ!
「れて、痛ッ?」
何か固い物体が俺の脇腹に突き刺さった。
何かと思い、脇腹を見ると姫の小さな手にしっかりと握られたオレンジ色のプラスチックケースの角が、俺の脇腹にリバーブローの様に突き刺さっているではないか。
俺はそのプラスチックケースに"何"が入っているか知っている。
痛みで歪んだ俺の不細工な顔とは真逆に、姫スマイルで彼女はこう言った。
「かるたしよぉ~!」
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