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きっかけは、彼女が俺のために
授業のノートを作ってくれたことだった。
風邪で学校を休んでいた俺のために
彼女は、3日分の授業のノートを
用意して待っていてくれたのだった。
彼女とは親しかったので、俺はどんなにかありがたいと感謝したことだろうか。
しかし、それと同時に
俺は気づいてしまったのだ。
……彼女が好きだという、自分の気持ちに。
それは
強い強い、衝動だった。
抑えるのが苦しくて、どうやって接したらいいのか、急にわからなくなった。
それからというもの
俺は、彼女の言葉に反応することをやめた。
いや、出来なかったのだ。
どうしたの、と俺を覗き込んだ彼女に向かって
「うるせぇ、ブス!!」
……思ってもいない言葉を浴びせて、くしゃくしゃに丸めたプリントを投げつけた。
それ以来、俺の周りが彼女を嫌悪しはじめ、いじめへと発展してしまったのである。
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