はじまり

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俺が見渡している間にも翔哉は容赦なく話しかける。 「俺、武井翔哉っていうんだ!こいつは渡辺連!俺たちこう見えて大の大親友でやばいんだ」 「意味分かんねえ。いつから親友になった」 ひど!ってまた泣き喚く翔哉。 もちろん嘘泣きだから放置。 「とりあえず、天体観測に興味があったから入った。よろしく」 隣から「嘘つけ」なんて声も聞こえたが、無視だ。 それ以前にお前に言われたくない。 「よろしくね」 手を差し延べられる。 握手を要請されているんだ。 俺も手を差し延べようとすると、すごい速さですでに翔哉が握っていた。 こいつ…。 「ところであなたの名前はなんですか!?」 「え?私ですかっ?」 うんうん、と頷く。 俺も気になるから一度頷いた。 「私、私は…」 同時に教室の扉が開いた。 _
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